東京都学校教育相談研究会会長 小泉 一弘
会長2年目となりました、世田谷区立山野小学校 校長 小泉一弘です。本年度もどうぞよろしくお願いいたします。本研究会開催の事業には、昨年度もたいへん多くの皆様にご参加いただきました。心より感謝申し上げます。ありがとうございました。また、講演や講座等のアンケートにもご協力いただき、貴重なご感想・ご意見を数多くいただきました。今年度の本研究会の運営にできる限り反映していきたいと考えています。
昨年度、私は、幼稚園・こども園、小学校、中学校、高等学校すべての校種別研究会に参加することができました。例年、総会における特別講演、夏期研究大会の記念講演と各講座にっは必ず参加していましたが、小学校以外の校種別研究会にはなかなか参加することはできませんでした。昨年度は、会長という立場もあり、これまで以上に業務の調整に力を入れて、何とかすべての校種別研究会に参加できたのですが、そこで改めて感じたことがありました。それは、すべての校種の教員が所属しているという本研究会のよさ、強みです。校種別研究会においては、それぞれの発達段階において子どもたちをどのように指導・支援していくべきか、深く考えることができました。昨年度の会報でも述べたことですが、子供たち一人一人の特性やその子供たちが置かれた状況を的確に把握し、すべての子供たちの健全育成に向けた組織的な実践をリードしていくために、教育現場において本研究会が果たすべき役割は小さくないと考えています。また、子供に対する直接的な指導・支援だけではなく、保護者への対応や心理・医療などの専門機関との連携の在り方などについて探求し続けることも、本研究会が担う重要な使命だと言えるのではないか、という考えにも変わりはありません。
子供たちを取り巻く問題がさらに多様化・複雑化してきていることは、日々の報道等からも十分に感じ取ることができます。研究を充実させ、問題解決に少しでも寄与していきたいと考えています。今年度も5月には総会を開催し、活動を本格的にスタートさせました。本誌最終頁にも掲載している役員が中心となって、これまでと同様に本研究会の強みを生かしながら、夏期研究大会における記念講演と各講座、校種別研究会などの事業を企画・運営してまいります。参加者の皆様の課題解決に役立つような、また、参加者同士が攻守の垣根を越えて意義深い交流ができるような企画・運営を心がけたいと思っています。ぜひ、多くの方に関心をもっていただき、参加していただければ幸いです。
おわりに、本研究会が主催する事業について多大なご理解とご協力をいただいております東京都教育委員会並びに各区市町村教育委員会の皆様に心より感謝申し上げます。本研究会は、すべての園・学校が、幼児・児童・生徒にとっての安心できる居場所となることを目指して、今後も研究・研修の充実を図っていきます。引き続きご指導、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。